商品券の勘定科目は?個人事業主向け|ひと目でわかる一覧&注意点を解説

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個人事業主として仕事をしていると、商品券を購入したり、お客様にお渡しする機会があります。

帳簿に記録する際、勘定科目はどのように記入すればよいのでしょうか?

この記事では必要な答えがすぐに見つかるよう、最初にパターン別の一覧を掲載いたしました。それから、注意点やミスしやすいポイントを知りたい方向けの解説もまとめております。

決算書作成の段階で困らないよう、確定申告後に税務署から指摘されないよう、ぜひご参考になさってください。

それでは、短時間で解決したい方も詳しく知りたい方も、先へお進みください。

【一覧】商品券の勘定科目は?【個人事業主向け】

記載金額分の商品を購入できる、『商品券』。帳簿をつける際の勘定科目はどのように書けばよいのかお伝えいたします。

商品券に含まれるもの

百貨店の商品券、ギフトカード(Amazonギフトカード、Appleギフトカードなど)、QUOカード、図書カード、旅行券 など

※ 形態には「紙」「カード」「デジタル(Web上でコード等を送る)」があります。

外部用(取引先・お客様に贈答など)

※ それぞれ1,000円分とした場合

詳しい解説はこちらの見出しをお読みください。

内部用(物品購入、報奨金・お祝い金など)

※ それぞれ1,000円分とした場合

詳しい解説はこちらの見出しをお読みください。

こんな場合はどうすればいい?

詳しい解説はこちらの見出しをお読みください。

菅原

小さな個人事業主は、何でも自分でしなければならずなかなか大変です…。
会計処理は不慣れなので、もう少し詳しく学んでおきたいです。

【解説】外部用(取引先・お客様に贈答など)

コンサルタントの方や士業の方は、法人契約が取れてくるとお礼やお中元、お歳暮で商品券を贈ることもあるでしょう。

購入時

取引先やお客様にお渡しする商品券を購入した際は「接待交際費」で記入、「経費」計上します。キャンペーンで不特定多数に配る場合などは、「広告宣伝費」や「販売促進費」でも良いでしょう。

額面より安く購入した場合

金券ショップやネットオークションで、額面より安い金額で購入する場合があるかと思います。

その場合の貸方は、購入金額を「現金」、得した差額を「雑収入」で処理します。この合計は額面と同額になります。

贈答時

特に帳簿に何か記入する必要はありません

購入時に経費処理が済んでいるからです。

未使用分

菅原

商品券を年度内に使い切らないこともありますよね?

期末時点で商品券が余っていた場合「貯蔵品」と記入します。これは、購入時に「接待交際費(経費)」として計上したものを「資産」として計上し直す処理となります。

使わなかった商品券には資産価値があります。

接待交際費として経費計上したままだとおかしいですよね。

今泉武史

在庫管理はきっちり行いましょう。
使った商品券と残った商品券が区別されていないと、会計がおかしくなります。

参考記事:長くお付き合いできる企業を見つけたい方へ

贈り物をする関係も、長期契約を獲得してこそ。こちらの記事では、コンサルタントの方が長期契約を取るためのポイントを解説しています。ぜひご覧ください。

【解説】内部用(物品購入、報奨金・お祝い金など)

事業で使うパソコンや文房具などの備品の購入、従業員を雇っている場合は報奨金・結婚時のお祝い金など、外部にお渡しするのではなく自分たち用に購入した場合です。

購入時

自分たちで使用するために商品券を購入した際は「商品券」または「他店商品券」と記入します。現金と同様「資産」での計上となります。

商品券は自身で発行したもの。他店商品券は百貨店の共通商品券などのことを指します。

使用

商品券のみを使って事業に必要な物品を購入した場合は、「消耗品費」などと記入します。

商品券と現金を足して物品を購入した場合の貸方は、商品券と現金で按分処理しましょう。

従業員に報奨金や結婚のお祝いとして渡した場合は、「給与」または「福利厚生費」と記入します。

菅原

どちらで記入すればいいのか、判断しづらいです…。

基本的には「給与」です。ただし、雇用契約に規定があるお祝い金で社会通念上相当な金額の場合は「福利厚生」で記入しましょう。

未使用分

外部用と同様「貯蔵品」で処理します。

【解説】こんな場合はどうすればいい?

こちらの見出しでは会計処理に困ることも多い「プレミアム商品券」について解説いたします。

プレミアム商品券の会計処理

全国の地方自治体が販売する、プレミアム商品券。額面よりも安い価格で商品券が購入できるため、非常にお得です。

購入時は購入価格で処理します(貸方「商品券」、借方「現金」)。額面価格では処理しません

使用して物品を購入した場合の借方としては、「商品券」として実際の購入金額を、「現金」として得した差額分を記入します。

注意!ミスしやすいポイント

誤った処理は後々の面倒を生みます。こちらの見出しをよくお読みいただきますようお願いいたします。

記録をつけておらず、税務署に不正を疑われる

菅原

そんなに不正を疑われたりするものなんですか?

経費計上して税額を下げる処理をしてから換金、ポケットマネーにするなどの不正が横行していました。

そのため税務署は、商品券絡みの不正を厳しくチェックしています。

今泉武史

税務署から不正を疑われずに経費処理するには、以下の事項を記録しておきましょう。

記録すべき項目

  • 何円の商品券を何枚購入したか
  • 渡した際は、相手の名称、枚数、金額、年月日、渡した目的
  • 在庫枚数

購入時に課税処理してしまう

商品券の購入時は「非課税」、使用時に「課税」されます。商品券は換金性が高いため、現金のような扱いとなるのです。

参照:商品券やプリペイドカードなど|国税庁HP

参照:商品券の発行に係る売上げの計上時期|国税庁HP

まとめ

この記事では、個人事業主が商品券をやり取りした際に、勘定科目にどう記入すればよいのかを解説してきました。

POINT

  • 外部用の購入は「接待交際費」
  • 内部用の購入は「商品券」または「他店商品券」
  • 事業に必要な物品に使った場合は「消耗品費」など
  • 従業員に報奨金・冠婚のお祝い金として渡した場合は「給与」あるいは「福利厚生費」

後々税務調査が入って追求されないようにしておきたいですね。

ぜひこの記事をご活用いただき、スムーズな会計処理を行っていただけましたら幸いです。

また、法人のお客様を今後増やしたいコンサルタント・士業の方は、下記の無料動画セミナーを是非ともご活用ください。

今泉武史

法人獲得

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