事業再構築補助金の申請支援の際、通常枠を基本としていませんか?
過去の採択結果を分析してみると、通常枠の採択率は約36%。
実はそこまで高いわけではなく、むしろ厳しい数字といっても過言ではありません。
それに対して、毎回設けられている特別枠であれば、採択率が高くなる傾向にあります。
今回の記事では、過去の採択結果をまとめています。この採択結果を元に、採択率を少しでもアップさせるために狙うべき類型も解説します。
実績を作るためにも、是非参考にしてください。
こんなあなたにおすすめ記事です
- 事業再構築補助金の申請が初めて
- 過去の採択結果が知りたい
- 採択事例を知りたい
Table of Contents
事業再構築補助金|第6回以降の採択結果はいつ?
第6回、第7回の事業再構築補助金の採択結果は下記日程で発表される予定です。
公募 | 結果発表日程 |
第7回 | 2022年11月上旬~12月上旬予定 |
第6回 | 2022年8月上旬~9月上旬予定 |
第7回の採択結果発表は、締め切りから2~3ヵ月後に結果が発表されると予想されます。
事業再構築補助金の採択結果
採択率を上げるためには、特別枠を狙うことが大切です。
条件に当てはまる場合は、積極的に活用しましょう。
通常枠と特別枠の採択率の比較
過去の採択率ってどれくらいなのでしょうか?
実は特別枠の採択率が、かなり高い傾向にあるんです!
過去5回公募までの採択結果です。
通常枠より特別枠の採択率が高い傾向にあります。
※ここでは通常枠以外に設けられている申請枠を一括して特別枠とします。
第7回公募では、緊急対策枠と最低賃金枠が設けられていますので、条件が達成できる場合は積極的に狙っていきましょう。
【緊急対策枠】
原油高の影響による物価上昇で、影響が大きかった企業に向けた補助枠です。
予期せぬ値上げに対して対応できない企業は是非狙ってみましょう。
従業員数 | 補助金額 |
5人以下 | 100 万円 ~ 1,000 万円 |
6~20 人 | 100 万円 ~ 2,000 万円 |
21~50人 | 100 万円 ~ 3,000 万円 |
51人以上 | 100 万円 ~ 4,000 万円 |
【最低賃金枠】
最低賃金引上げに苦しむ企業への救済枠です。
従業員数 | 補助金額 |
5人以下 | 100 万円 ~ 500 万円 |
6~20 人 | 100 万円 ~ 1,000 万円 |
21人以上 | 100 万円 ~ 1,500 万円 |
補助率はどちらの申請枠も中小企業者は3/4、中堅企業2/3です。
さらに詳しい内容は公募要領をご覧ください。
採択されやすい業種
採択されやすい業種ってあるのでしょうか?
製造業は自社の強みを活かしやすい傾向にあるようです。
採択されている上位4つの業種を挙げると、製造業、飲食業、卸・小売り、建設業となります。
ものづくりの技術は事業再構築補助金に有利となる場合が多いでしょう。
また飲食業界では、コロナの影響が大きく、事業再構築の内容としても理解されやすいことで有利といえるでしょう。
採択事例
飲食店
●洋菓子店舗の運営から、特産物を販売する市場を作る。
強み
- 商品開発力
- 仕入れルート
- 生産者とのつながり
一見全く別事業に思える内容ですが、洋菓子を作るための素材の生産者との繋がり、この強みを最大限に活かした取り組みです。
自社の発展だけではなく、朝市(マルシェ)を意識しているため、観光客増加も見込めそうです。地域活性化の貢献も出来るところも参考になる事業です。
製造業
●生地製造から抗ウイルス製品の開発
強み
絹に特化した製造技術
他の素材にも転用できる加工技術
伝統工芸・文化を守る
既存事業の強みを活かし、コロナから人を守る製品の開発に着手しています。
伝統技術の変更は、思い切りが必要です。
そんな中、世間のニーズに合わせた商品展開で、売上向上だけでなく、長きにわたる伝統事業を守ることにも成功しています。
卸・小売り
●酒類の卸売りから自社製造の酒類とオーガニック製品の小売り販売へ
強み
広い店内
酒類の自社製造の技術
地域コミュニティ
粗利率が高くなる自社製造にこだわっている部分が非常に良い事業内容です。
高い粗利は事業成功の秘訣です。
さらに、エンドユーザーのニーズに応じた製品開発で、確実に売る、これが大きな成功要因です。
粗利率についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
採択率を高めるコツ
受ける案件の見極め
依頼案件には、とりあえず補助金が欲しいからという理由で申請を希望する経営者様がおられます。
相談段階では明確な目的や事業計画、収益性まで把握が出来ていない場合があります。
事業再構築補助金は、コンサルタントの力だけでは採択されることは難しいと言えます。
経営者様の事業発展の意欲と重ね合わせることが非常に大切です。
あらかじめ準備出来ることはした上で話を進めることで、採択に向けたビジョンが見えてきます。
採択されやすい案件を早めに判断することも大切です。
資料作成の質
審査員は1つの資料を10分〜20分程度で見ると言われています。
それほど申請数が多いので、時間が無いというわけです。
そんな中で見にくい資料の場合、審査員の理解度も下がり、不採択率が上がってしまう恐れがあります。
- 誤字脱字
- 図解で説明
- 適切な改行や文字の統一等
出来るだけ審査員が読みやすい資料を心がけていきましょう。
諦めない
事業再構築補助金は第8回まで実施される予定です。
今回がダメなら次のチャレンジに向けて動くように促していきましょう。
事業再構築補助金は、不採択理由を事務局に問い合わせることが可能です。
ダメだったところを改善し、次回につなげることで採択率を上げることが可能になります。
まとめ
今回の記事では、事業再構築補助金の採択結果について解説しました。
第6回は2022年8月上旬~9月上旬予定
第7回は2022年11月上旬~12月上旬に採択結果が発表されると予想されます。
採択率は通常枠より特別枠の方が高い傾向にあり、条件が合うならば是非狙いたい枠です。
また、事業再構築補助は過去の採択結果事例が豊富です。どのような事業計画が採択されているのかを分析し、落とし込んでみましょう。
第8回まで公募が実施される予定です。
一度でも経験すれば、採択への道が見えてくることもあります。是非第7回から挑戦していきましょう!