「コンサルタントで、個人事業主から法人成りのタイミングっていつ?」
このような悩みについてお答えしていきます。
個人事業主であれば、人によってはその先の法人成りも考えたりしますよね。節税などにも関係してきますので、ぜひ理解しておきたいところです。
法人成りのタイミングについて、以外にもコンサルタントの顧客獲得方法なども紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
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個人事業主コンサルタントの法人成りタイミングは早めも
結論からお伝えすると、独立コンサルタントとして、顧客の獲得が見込め、所得が900万円を超えそうであれば、早めのタイミングで法人化を検討するのもおすすめです。
所得が900万円を超えるあたりから、個人事業主より法人成りしたほうが税金面で有利になってきます。
※詳しくは国税庁のHP(所得税の税率)を確認ください。また、下記の画像でも確認いただけます。合わせて法人税についても、国税庁のHP(法人税の税率)で確認できます。
引用元:国税庁(所得税の税率)
そして、コンサルタントだけに限らず他の業種もそうですが、法人成りすることで次のようなメリットがあります。
- 個人事業主よりも税金面でお得
- 社会的信用を得やすい
個人事業主よりも税金面でお得
独立コンサルタントとして、所得が900万円超えるようであれば、法人のほうが税金面でお得になってきます。次のとおりです。
- 個人事業主の場合、所得900万円以上で所得税率は33%
- 法人で900万円の場合、800万円まで15%、残り100万円×23.2%
具体的にかかる税金額は次のとおりです。
- 個人事業主で所得900万円の場合、所得税額は143万4000円※900万×33%(税率)-153万6000円(控除額)=143万4000円
- 法人で所得900万円の場合、143万2000円※800万×15%=120万円、残り100万×23.2%=23万2000円→120万+23万2000=143万2000円
差額2000円、と少し法人税のほうが安くなります。※所得1000万円になると、10万円の差額になります。
法人税の計算補足
法人税で所得800万円まで15%です。それ以上の部分が23.2%になります。
所得900万円の場合(800万円×15%、残り100万円×23.2%で、それぞれの合計を足したものが税額になります。)
所得が増えるほど、法人の有利が大きくなりますね。
なんでも法人成りとは言えないですけど、やはり節税面での魅力は大きいですね。
社会的信用を得やすい
コンサルタントに限らずですが、個人事業主より、法人のほうが社会的信用度が高いというのもメリットです。(ただでさえコンサルタントというのは怪しく思われやすいです。)
わかりやすいところで言えば、銀行の融資なども法人のほうが受けられる可能性は高いです。
反対に個人事業主は絶対ではありませんが、融資を受けられない可能性が高まります。(法人のほうが社会的信用が高いため)
信用は大事
当たり前のことに感じるかもしれませんが、社会生活において信用はとても重要です。
特に、自分で事業を行う場合、信用がなければなかなか取引も難しくなります。
企業によっては、法人でなければ取引対象にしない、といったこともあります。
社会的信用は大事ですよね。世の中信用で成り立っていますし。
個人事業主でも真面目に頑張っている方もいるんですけどね。社会のイメージ的なところもあるんですかね。
まあ、「法人のコンサルタント会社だし、ちゃんとしてそう」みたいなイメージはありますよね。
ちなみに、法人成りの初期費用は?
およそ25万円です。顧客獲得の見込みがあれば回収は難しくはない金額と言えます。
けっして安くはない費用ですし、なんとしても回収はしたいですね。
コンサル起業自体は低資金
初期費用ということで、コンサルタントの起業自体で言えば、低資金で開業できます。
基本的には、最初は名刺、印鑑などあれば大丈夫です。自宅を事務所として使えれば、オフィス代もかかりません。
その他法人成りの目安ポイント
その他、法人成りの目安となるポイントです。
売上1000万円はぜひいきたいですよね。
- 売上が1000万円を超えそう
- 顧客を積極的に増やす場合
- 他の事業主と共同経営する
- 従業員を増加するとき
売上が1000万円を超えそう
法人化という面で、売上1000万円は1つの目安として考えられます。次のような部分からです。
- 経費、納税面で、お得さを感じやすくなる
- 消費税の納税義務対策として
売上1000万と消費税納税義務
個人事業主で売上1000万円を超えると、翌々年から消費税の納税義務が増えます。
しかし、消費税の納税義務が行われる前に法人化することで、2年間消費税の納付が免除されます。
つまり、2年間分の消費税が節税になるため、法人化したほうがよいという考えです。
消費税のために法人成りするか、と言われればあまりそんなことはないですけどね。
結果として、こういうポイントもあります、てきな感じですかね。
ちなみに、売上に関することで。以下の動画は売上アップに関する動画です。ぜひ参考にご視聴ください。
参考動画:売上を上げられる人と上げられない人の違い
顧客を積極的に増やす場合
新規顧客を積極的に増やし、事業を拡大するという目的がある場合、法人のほうが有利に考えられます。
上記でもお伝えしましたが、法人のほうが社会的信用が高いためです。(もちろん、法人であれば必ず成功というわけではありません。)
他のコンサルタント(事業主)と共同経営
ビジネスパートナーと共同経営という形をとる場合、法人化したほうがお互いの結束もより強くなると言えます。
従業数の増加
従業員が5人以上に増える場合、社会保険の加入が必要です。(5人未満は任意)
保険料の負担は従業員と折半ですが、人数が増えるほど負担は大きくなります。そのため、税金面などトータルで考えると、法人化したほうが良いと言えます。
そもそも独立コンサルタントの年収は?
独立コンサルタントの平均年商は様々で、トップレベルであれば、約3,000万~5,000万円を稼ぐ人もいます。
総務省統計局では、経営コンサルタントにおける個人事業所あたりの年商は約710万円です。
※詳しくは、総務省統計局【平成28年経済センサス-活動調査 調査の結果】を確認ください。
平均年商が710万円ですので、法人成りの目安(所得900万)には及びません。
つまりコンサルタントで法人成りを考える場合、平均よりも高い収入を得る必要があります。
以下の記事も参考に一読ください。独立コンサルタントの平均年収について。
そして、独立コンサルタントとして収入を増やすには、とにかく顧客獲得が重要です。
以下の参考記事もぜひ一読ください。コンサルタントとして、顧客を獲得するためのポイントについて解説しています。
参考記事:コンサルタントとして顧客獲得のポイント
以下の記事もご参考に一読ください。コンサルタントとして法人顧客と長期契約を結ぶためのポイントについてです。
コンサルタントで売上を上げるコツ【法人との長期契約】
コンサルタントとして売上を上げるコツは、高単価案件です。つまり法人顧客との長期契約ですね。
コンサルタントとして、いかに法人との長期契約を取れるかは、重要な課題のひとつと言えます。
プロジェクト期間の途中で、顧客に契約を切られてしまうコンサルタントも多くいます。
そこで、以下の参考記事にて、長期契約の取りやすいコンサルタントの特徴、契約をとるポイントなど解説してます。
コンサルタントとして、安定した収入を確保したい方はぜひ参考に一読ください。
法人成りその他メリット・デメリット
法人成りに関しまして、その他以下のようなメリット、デメリットがあります。
メリットがあれば、デメリットもありますからね。
メリット
- 役員報酬を設定できる
- 経費にできる幅が広がる
- 所得税が2年間免除になる
- 赤字の繰越が最大10年間可能※赤字が発生した年の次の年から10年間まで所得から赤字の金額を控除できる制度で、大きな節税効果があり
- 決算日を自由に決められる
デメリット
- 税理士への顧問料が必要
- 赤字でも法人住民税の均等割で支払い義務※およそ年間7万円支払い(地方自治体によって正確な支払い金額は違います。)
- 事務的な負担が増える
まとめ
- 顧客の獲得が見込め、所得が900万円を超えそうであれば、法人成りの検討がおすすめ
- 収入が増えるほど、個人事業主より法人のほうが節税面などで有利になる
- 社会的信用も法人のほうが有利
- 法人成りの初期費用は25万円
- その他、売上が1000万円を超えそう、さらに事業拡大をするなどあれば、法人成り検討も
- コンサルタントとして、売上を伸ばすのであれば、高単価な法人顧客獲得が重要
以上、ここまでお読みいただきありがとうございます。