【行政書士】独立!個人事業主の始め方から、顧客獲得方法までを解説!

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8士業の一つとされる、行政書士。独占業務の範囲も広く、個人事業主としての働き方にも向いている資格です。

とはいうものの、実際に独立はできるのか不安という方もいらっしゃいますよね。

でも、待ってください!今回の記事は、その不安を少しでも解消していただくために、各種手続き方法や、高単価業務、さらに顧客獲得方法の例まで解説していきます。

菅原

行政書士が必要とされる場面は実に多いです!

個人事業主として、実際にどうやって独立するか見ていきましょう

美鈴

個人事業主としての行政書士!準備はここから始めよう!

行政書士として独立する第一歩として、個人事業主として起業するための手続きが当然必要です。

流れとしては、行政書士会への登録や費用、事務所開設、顧客獲得などいろいろと準備があります。

まずは登録関連事項について解説していきます。

行政書士会への登録

まずは、行政書士の資格試験に合格後、必ず「日本行政書士会連合会」の名簿登録を完了させましょう。

ただし、日本行政書士会連合会への名簿登録は各地域に設置されている行政書士会を通しての登録が必要です。

特に、「事務所を構える予定の地域」の行政書士会に必要書類を提出します。

併せて、総務省が出している「行政書士制度」についてもしっかり目を通しておくこともお勧めします。

この行政書士制度には、行政書士としての業務や登録についてなど、手続きに必要な事項がまとめられています。

以下で、具体的な必要書類等を確認していきましょう。

美鈴

必要な申請書類等について

行政書士として、登録する場合に、以下の資料が必要になります。

  • 履歴書
  • 誓約書
  • 行政書士登録申請書
  • 身分証明書+住民票の写し(本籍地が記載されているもの)
  • 顔写真(複数枚用意) など

この他に、各都道府県行政書士会が用意している、入会届や開業を予定している事務所の写真など、提出する行政書士会の様式に合わせて、必要になるものを用意していきましょう。

税務署への開業届提出と税務手続き

開業の手続きはいたってシンプルで、対象地域の税務署に「開業届」を提出すれば、晴れて個人事業主としてのキャリアをスタートさせることが可能です。

開業届については、こちらの記事もご参照ください。

開業届についてのさらなる詳細内容については国税庁のウェブサイトをご参照いただくことをお勧めします。

また、法人設立ではなく、個人事業主として活動する場合は、税務手続きも簡便なものになります。

具体的には、白色申告青色申告がありますので、それぞれご自身にあった税務手続きを選んで、進めてください。

菅原

思ったよりも、簡単に個人事業主のスタートを切れますね!手続き順調!

ちなみに、独立した場合の年収はどんな感じでしょうか。

美鈴

独立後の年収と業務の単価について

個人事業主として独立する際、まず気になるのは、実際独立開業後は、いくらぐらい稼げるのか?年収は?という事になるかと思います。

そこで、行政書士の平均年収から、高年収になるための業務などを詳しく解説していきます。

年収の実際

結論から言うと、顧客の数や、請け負う業務の量によって、ピンキリという事です。

とは言っても、比較的高い給与水準にあると考えられます。

行政書士の平均年収は厚生労働省令和3年の賃金構造基本統計調査によると、584.4万円となっています。

その中でも、高年収帯にいる独立系の行政書士は、強みのある専門分野をもっています。

このことによって、高単価の業務を請け負い、高い年収を実現しています。

法人設立などの許可申請や変更届など、対象の手続きによって料金は大きく変動しますが、その中でも高単価と言われている業務を見ていきましょう。

創業融資業務

創業融資というのは、国や地域が用意している、起業など、新規ビジネス立ち上げ支援するための融資制度です。

こちらの手続きに必要な業務を行政書士が請け負います。

着手金が5万円前後で、創業融資額の成功報酬という形で数%~5%程が比較的スタンダードな報酬のあり方のようです。

この場合、成功報酬が創業融資額に依存しますが、例えば1000万円の融資であれば、数十万円~50万円程の報酬になると考えられます。

これを数件こなすだけでも、100万円単位の報酬になります。

補助金業務

経産省など、国が用意している各種補助金の申請業務です。

こちらも基本的には着手金+成功報酬型で業務を請け負うことが一般的なようですが、10%~20%くらいと比較的大きな割合で成功報酬を受け取ることが一般的です。

例えば1000万円の補助金手続き業務の成功報酬であれば、1件あたり100万円~200万円程になることが予測されます。

ただし、申請までには数か月単位でかかりますので、その分のタイムラインはしっかりと把握しておく必要があります。

採取計画許可申請

少し特殊で専門性の高い業務にはなりますが、高単価なものをご紹介します。

こちらは採石など、その地域にある資源の採取をするときに申請する許可です。

対象のエリアを管轄する知事の認可を得ることで初めて資源の採取が可能になります。

この手続きの報酬は数十万から、場合によっては数百万程度となっており、かなり高単価な申請業務を請け負える可能性があります。

特殊法人の設立支援と介護保険制度申請

医療法人や社会福祉法人、NPO法人設立などの承認書類作成、行政庁との相談業務が主になります。

これら特使法人の設立支援になると、新規許可申請が10万円~15万円くらいが相場のようです。

特に、福祉系ですと、訪問サービスや通所サービスなどサービス方法に応じて、それ以上の手続き料金に設定されている行政書士事務所が多く存在します。

またそれに関連する介護保険制度の申請業務に関しても、10万円以上などの料金相場があり、上記とサービスを組み合わせることで高単価を狙えそうです。

その他の主な許可申請業務

代表的な手続きを列挙しますと

  • 建設業許可申請
  • 帰化許可申請
  • 風俗営業許可関連
  • 旅館業許可申請
  • 遺産分割協議書の作成
  • 外国人労働者の在留資格の申請など

行政書士の申請業務には実に様々なものがあります。

これらに加え、正確かつ迅速に申請書類の作成をし、必要があれば公共機関との交渉などもする、

つまり、行政書士は、許認可手続きのスペシャリストということがわかっていただけたと思います。

また、様々な申請手続きがあるので、その中でもご自身にあった手続きと業界の知識を高めることによって、専門性の高い行政書士として活躍できます。

ここまでにご紹介した申請業務と金額相場については、日本行政書士会連合会の令和2年度報酬額統計調査もご参照ください。

立ち上げにかかる費用や事務所について

個人事業主として行政書士を開始するための、立ち上げ費用についてみていきましょう。

行政書士会への登録料等について

行政書士の試験に合格後、登録申請には約30万円の登録料*がかかってきます

(*例 行政書士会連合会東京都の行政書士会の登録料金)

また、開業するエリアによって、会費の変動がありますので、詳しくは事務所を開設する予定地域の、行政書士会にお問い合わせいただくことをお勧めします。

とはいえ、高額には変わりないので、登録を躊躇ってしまうかもしれません。

しかしながら、受ける業務の単価は高額なものが多いですし、個人事業主となれば働き方も柔軟になることは、十分なメリットと考えられます。

ちなみに登録しない場合、行政書士と名乗ることはできませんが、「行政書士試験合格者」と名乗ることはできます。

また、試験合格から登録までの有効期限は今のところありません。ですので、必要なタイミングで登録するという選択も可能です。

事務所開設

以下の3要件**があります。

  1. 守秘義務;機密な情報を取り扱うため、自宅を事務所として使用する場合であっても、居住部分と明確に分ける必要があります。
  2. 使用権限;マンションやアパートを事務所とする場合、所有者から事務所として利用する承諾を得る必要があります。
  3. 事務所としての設備;パソコン、書類保管庫、電話、机、椅子など必要な設備があるかどうか。

そして、事務所開設予定エリアの行政書士会に事務所の登録をします。

(**例 東京都の事務所設置基準

顧客の獲得方法

顧客獲得は多くの個人事業主にとっても重要ですが、特に行政書士にとって新規顧客は最も重要です。

なぜなら、初回の業務依頼が高額になることが多く、その後の変更手続きなどは、いわゆるメンテナンス的な申請業務になるからです。

新規顧客をゲットしよう

新規顧客を獲得するために、どのような活動が必要でしょうか。

  • ウェブサイトを準備する;個人事業主として独立するにあたって、必須と言えるでしょう。設立した事務所のウェブサイトから顧客問い合わせが来ることが想定されます。
  • 顧客から紹介してもらう;新規で対応できた顧客から、次の顧客を紹介してもらうという方法です。そのためにはまず、対応している顧客の信頼を得る必要があります。
  • ダイレクトメールやチラシのポスティング;ウェブサイトからアクセスしてもらった顧客の連絡先や、SNSを利用してダイレクトメールを送って潜在顧客を発見するという方法もあります。

また、現在ではアナログな方法ですが、対象地域のマンションや自宅へチラシをポスティングするという方法です。直接的に目がつく方法なので、今でも効果的な方法と言えます。

上記のような活動によってつながることのできた顧客に対しては、高い信頼を得るためのアフターフォローもきっちりとするべきです。

信頼がなければ、苦労してつながった顧客とのやり取りも単発で終わる可能性がありますし、紹介を受けることも少なくなりかねません。

独立のタイミング

いつ独立するべきか?

独立のタイミングはとても重要です。

行政書士の魅力の一つとして、資格取得後、比較的簡単に開業可能ですが、行政書士としての業務は未経験、という事になると、ゼロから独りでのスタートは厳しいかもしれません。

上記で紹介したような、顧客獲得や人脈形成も重要ですが、まずは実務を経験するという意味でも、行政書士事務所等に所属して、お仕事を開始するのが一番の近道です。

その後、一通りの手続き関連、申請関連の業務を体験したところで、ご自身の専門性を見極めて独立の道を歩むという事が、安定した独立につながることが予想されます。

また、さらなる安定感を図るために他の士業との連携も視野に入れておきましょう。

中には、司法書士や、税理士などの資格も取得し、ダブルライセンスで独立する方もいらっしゃいます。

特に、会社の設立に欠かせない登記などは、司法書士の独占業務になりますので、司法書士の資格と組み合わせることを狙うのもよいかもしれません。

まとめ

それでは本記事のまとめです。

行政書士として個人事業主になるために、手続きや顧客獲得のハードルはありますが、しっかりと対策をすれば乗り越えられることばかりでです。

  • 働き方に柔軟性ができる
  • 独占業務があり、業務や収入の安定感を高めやすい
  • 業務の分野が多いので専門性を売りにできる

それでも良い点が多い行政書士は、とても魅力が詰まった士業の一つと言えますね。

ご自身にあった独立方法とタイミングを見極め、活動しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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