製造業コンサルタントとは?仕事内容や年収は?始め方など解説

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製造業コンサルタントとはどんなものなのかな?仕事内容とか年収はどうなんだろう?、どうすればなれるのか知りたいなあ」

コンサルタント業って、わりと漠然としていてイメージしずらいですよね。

今回はこのような悩みについてお答えしていきます。

今泉武史

今回当記事では、製造業コンサルタントについて、役割、仕事内容、年収など解説していきます。

製造業コンサルタントになる流れ、独立、起業についてもお伝えしていきますね。

美鈴

簡単にお読みいただけますので、ぜひご一読ください。

製造業コンサルタントとは

製造業コンサルタントに求められることは、製造企業の経営に関連する課題を解決することです。

課題とは以下のようなもの。

製造企業の課題

  • 人手不足
  • IT技術の取り入れが遅い
  • 技術の低下
  • 国際競争の中での製品開発時間の短縮
  • 労働環境の改善

製造業は、現在上記のような課題を抱えており、コンサルタントにはこれらを解決するための改善策が求められます。

今泉武史

製造業は日本経済を支える大切な仕事。今の私達の豊かな暮らしがあるのは、製造業による功績が大きいとも言えますよね。そんな製造業が衰退の方向に向かっているというのはやはり悲しいことです。そんな製造業を助けるためにも、コンサルタントの存在というのは重要と言えますね。

日本の製品が高品質なのは間違いありませんし、日本人の誇りであると思います。大企業だけでなく、国内に多く存在する中小企業も欠かせない存在です。しかし、そんな中小企業も経営が苦しい傾向にあります。コンサルタントの力も加えてもっと活気づけられるようにしたいですよね。

美鈴

補足

2008年以降、日本の中小企業は倒産は減少傾向ですが、2006年以降、休廃業・解散が高い水準で推移しているというデータがあります。経営者の高齢化、後継者がいないというのが主な理由です。つまり、後継者がいないというのが現在の中小企業衰退の一つの大きな要因と言えます。中小企業庁:中小企業白書のデータを参考。

以下では、最初の見出し冒頭で挙げた、製造業の抱える課題5つについて詳しく解説していきます。

製造業の抱える課題

  • 人手不足
  • IT技術の取り入れが遅い
  • 技術の低下
  • 国際競争の中での製品開発時間の短縮
  • 労働環境の改善

製造業の抱える課題

日本はかつてものづくり大国と呼ばれていました。しかし、それもすでに昔のこと。

  • 海外製造業の低コストでの大量生産
  • 少子高齢化による人手不足
  • マーケットの縮小

など、 今は海外の製造企業と熾烈な競争、少子高齢による人材の減少など、様々な要因により、決して安定とは言えない状況の中にいます。以下では、製造業が抱える問題について解説していきます。

人手不足

やはり少子高齢化による影響が大きいです。

以下は、経済産業省が2018年にまとめた、製造業の人手不足課題データの参考情報になります。

  • 人手不足は国内の大企業、中小企業合わせて94%以上が抱えている
  • 特にマイナス影響が出ているの業種が、輸送、鉄鋼、非鉄金属、金属製品
今泉武史

上記のように、製造業における人手不足は94%以上の企業に課題となっており、早急に改善しなければいけない問題となっています。

IT技術の取り入れが遅い

IT技術(情報通信技術)の導入も遅れているという課題があります。

総務省がまとめたデータでは、各国企業のICT技術導入は以下の通りです。

  • 欧州諸国→90%以上
  • アメリカ→80%以上
  • 日本→約70%

また、ICT技術を活かす環境整備においても、日本は遅れをとっています。

  • 欧州諸国→80%以上
  • アメリカ→70%
  • 日本→50%と切るくらい

上記のデータは、総務省「平成30年版情報通信白書」を参考。

また、IT技術を導入した企業のうち、労働生産性が向上した企業の割合しては、以下の通りです。

  • 業務改善を行った企業→約50%
  • 業務改善を行っていない企業→約30%

単にIT技術を導入しても労働生産性が向上するとは言い切れず、技術を導入する基盤を整える必要もあると言えます。

上記のデータは、中小企業庁 「中小企業白書・小規模企業白書概要」を参考。

技術の低下

これまで日本の製造業は高い技術を駆使することで、海外企業に対して、優位性を保ってきました。よく言われる「ものづくり大国日本」ですね。

しかし、今はそれも厳しい状況となっています。大きな要因として、熟練ベテラン世代の大量定年退職があります。

  • 熟練技術の継承がスムーズに伝わっていない
  • 技術の継承がおこなわれず、技術力が低下

といった課題を抱えています。

技術不足の直接的なダメージは中小企業になりますが、大企業の製品にも関係してくるため、結果的に日本の企業全体に影響してくることになります。

補足

技術の継承不足が課題になっていますが、人手不足の他にも、技術が各熟練職人の感覚に頼るということも大きな要因と言えます。感覚というのは、マニュアル言語化するのが難しいです。本来はマニュアル化し、誰でも同じ品質を出せることが理想ですが、なかなか上手くいかないのが現状です。

国際競争での製品開発時間の短縮

現代では、デジタル技術の導入、促進によって、新興国でも製品の組立が簡単におこなえるようになりました。そのために、価格競争も激化。

さらに、製品が発売されてから、売れつづけるまでのサイクルが短くなっており、日本の製造業も製品開発時間の短縮が大きな課題となっています。

今は時代の流れが早く、従来の製品開発、販売スピードでは追いつくなくなってきている印象はありますね。ネット環境の発達も要因の一つとして考えられます。

美鈴

労働環境の改善

製造業はいわゆる、3k、と言われる仕事です。

  • 汚い
  • きつい
  • 危険

このようなイメージですね。

そのため、人が集まるよう、少しでも3kを払拭する必要があり、そのためにも、労働環境の改善も課題となっています。

  • 育児休業
  • 介護休業
  • 有給休暇の取りやすさ
  • 長時間労働の改善

以上のようなことが改善策として考えられています。

補足

働き方改革により、労働環境の見直しはされ始めてはいますが、実際は休みも取りづらい、残業しなければ終わらないといった問題改善は、なかなか簡単ではありません。

今泉武史

労働環境の見直しがされてきていますが、それでもなかなか理想通りにはいかないのが現実。いくら労働環境を整えるとは言っても、経営が傾いては意味がありません。ほどよく仕事できるのが一番良いですが、なかなかそう簡単ではないですよね。

仕事内容

繰り返しになりますが、製造業コンサルタントの役割は、製造企業の経営に関連する課題を解決することです。具体的な業務は以下のようなものになります。

  • 生産工程の改善
  • IT技術の支援
  • 現場の人材育成支援
  • 営業支援
  • 品質サポート
  • 製品開発のサポート
  • コストの削減
  • プロダクトライフサイクルの管理サポート

などなど、製造企業の経営向上に関連すること全般支援を業務とします。

コンサルタントに求められることは幅広いので大変です。企業の経営向上という結果を求められるので、責任も大きいですが、その分やりがい、達成感は大きなものになりますよね。もちろん精神力も強くないとなかなか耐えるのは厳しいとは思いますが。

美鈴

年収

コンサルタントの年収目安ですが、約500万~800万です。ちなみに、独立コンサルタントはトップで3000万以上という方もいます。

参考として、中小企業診断士協会の年収調査データがあります。中小企業診断士とは経営コンサルタントの国家資格と言われるものです。

引用元:J-SMECAデータで見る中小企業診断士

補足

上記年収データは、独立コンサルタント、会社員コンサルタント両方混ざってのものです。さすがに会社員コンサルタントで年収2000万~3000万円は難しいですが、独立して成功すればそれくらいの年収も目指せるということがわかります。

今泉武史

独立は簡単なことではないですし、リスクも高いです。しかし、成功すれば年収3000万という可能性があるのも大きな魅力ですよね。

以下の記事もご参考にどうぞ。フリーコンサルタントの平均年収について詳しく解説した記事になります。

参考記事:フリーコンサルタントの平均年収

フリーコンサルタントの平均年収、さらに年収を高めるためのポイントなど解説。ご参考にどうぞ。

製造業コンサルタントのなり方

コンサルファームに転職し実務経験を学ぶ

製造業コンサルタントになるために、コンサルファームというコンサルタント会社に就職する方法があります。

コンサルタントに求められるのは、実務を伴った専門スキルなため、コンサルファームに就職して実務能力を磨くというのは有効です。

補足

コンサルファームは、就職条件として大卒以上がほとんど。高卒で中途転職する場合、高い専門能力、経験をアピールできなければ就職は厳しいと言えます。

メーカー業務経験があれば転職有利

コンサルファームは大卒以上が入社条件である場合がほとんどとお伝えしました。それに加え、製造メーカでの業務経験があれば、より転職に有利となります。

なぜなら、顧客となる製造企業からも、現場をよく知っているコンサルタントが求められているため。現場を知らない人より、実際に現場業務経験がある人に来て欲しいと思うのは当然と言えば当然でしょう。

実際に、中小の製造コンサルファームに、超一流メーカーからコンサル依頼が来るということも珍しいことではありません。

美鈴

有名な製造コンサルファーム

  • 経営共創基盤(ものづくり戦略カンパニー)→製造業に特化した専門家集団・大手コンサルファーム出身者も多い
  • O2→製造経営層からの要求への対応・現場目線での取り組み、それぞれで最適な解決策を提案
  • iTiDコンサルティング→国内外200社、20,000人以上の調査実績をもとに、改善策を提案 
  • ジェムコ日本経営→独自のコンサルティング技術が強み
  • カート・サーモン→全世界13ヶ国に約1,400名のコンサルタントを擁する国際的コンサルティング 

最初から独立・起業する

コンサルタントは始めるのに資格はありません。つまり、名刺を用意して 「製造業コンサルタントの○○です。」 と 名乗れば誰でもなれます

今泉武史

ただし、やはり実際に顧客企業と契約を結ぶのは簡単ではありません。というより、知り合いでもなければ、いきなり営業をかけてもほぼ相手にもされないでしょう。

実際にコンサルタントとしていきなり独立して、企業顧客を獲得するのは相当難易度が高いです。ただし、企業にとって明らかにプラスになりそうな、明確な実績があれば、集客のやり方によっては可能性もゼロではありません。

美鈴

副業、週末起業のほうが低リスク

今はサラリーマンでも副業がしやすい時代。いきなり独立はやはりリスクが高いです。まずは副業、週末起業から小さく始めるほうが安全と言えます。また政府認定の起業支援サイト:資金調達ノートがありますが、そのサイトでも「まずは副業からが安全」と、勧めています。

補足

ホームページで集客するのも実際には簡単ではありません。検索エンジンの特性上、アクセスが集まり始めるのに、スムーズにいっても数ヶ月はかかると言われていますし、販売につなげるにも簡単ではありません。競合もたくさんいますので、その中で自分のサイトをアピールしていく戦略なども考える必要があります。

おすすめな資格:中小企業診断士

中小企業診断士は経営コンサルタント唯一の国家資格です。主に中小企業が対象となる製造業コンサルタントにとっても有益な資格となります。

特徴としては、以下の2つがあります。

中小企業診断士の特徴

  • 経営の基礎知識を学べる
  • 先輩相談士にも相談しやすい環境

中小企業診断士は経営基礎知識を学べる

経営に関する基礎知識を身に付けることができます。実際に現場経験はあったとしても、経営はまた違う知識、能力が必要。

そのためにも、経営知識を身につけられるということは、コンサルタントにとって有益です。

  • 経済学
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業政策
  • 人事
  • マーケティング

など非常に幅広い知識が学べます。

補足:必要な勉強時間

資格の取得に必要な時間は一般的に1000時間ほどと言われています。独学はかなり難しいとされており、通信講座、予備校で学び合格する人も多いです。

先輩診断士に相談もできやすい環境

中小企業診断士は横のつながりが強いという特徴があります。

  • 弁護士
  • 税理士

などのように独占業務がないのですが、だからこそ仕事を取り合うというよりは、互いに紹介したりして助け合うという考えがあります。

中小企業診断士協会というものがあり、そこでは研究会なども開かれていて、先輩診断士との人脈も作りやすいです。人脈を作ることで、診断士同士で悩みの相談などもできますし、先輩からアドバイスをもらうことも可能です。

今泉武史

自分より経験値のある先輩と人脈を作れるというのはありがたいことです。やはり先にいっている人のアドバイスというのはとても心強いもの。中小企業診断士はこの人脈というのが大きなメリットですね。

さらに稼ぐためにネットで自力集客

上記で、おすすめな資格として中小企業診断士を解説しました。

中小企業診断士の強みは横のつながり、人脈です。そこから仕事を紹介してもらえたりするので、起業した人にとってはとてもありがたいと言えるでしょう。起業後、大変なのはとにかく集客です。信用ゼロから顧客を集めるのは大変です。

そして、さらに収益の安定化、向上を目指すなら、自力での集客が有効です。

今の時代、自力で集客するなら、ネットは欠かせません。つまりホームページやSNSなどを使い集客していくということです。さらにYouTubeなどの動画でアクセスを集めることもできます。ホームページ、SNS、YouTube、総動員していければ理想ですね。

補足:焦りは禁物

ネットで集客する仕組みを作るのも、当然ですが手間がかかり、簡単ではありません。見込み客を集めるには早くても数ヶ月かかりますし、うまく収益化できる保証もありません。ですので、焦らず取り組んでいくことが大切。時間がかかるので、できれば副業から始め準備していくのがおすすめです。

ただし、集客、販売のメインとなるホームページはそれなりに手間もかかります。

  • 高品質のホームページ制作には30万~100万くらいかかる
  • SEO対策などしてインターネットの検索上位を目指す必要があるが、専門スキルが必要

などのように簡単ではないですが、今の時代、やる価値は大いにあります。さらに、ネット集客に関する情報として、以下の記事もご参考にどうぞ。

参考記事:ネットの集客方法5選

具体的な集客方法5つ、また、うまくいかない理由や成功のコツについても解説しています。ご参考にどうぞ。

まとめ

ここまで、製造業コンサルタントの役割、解決すべき課題、仕事内容、年収、さらにコンサルタントになる流れなど解説してきました。

  • 製造業コンサルタントの役割は、製造企業の抱える経営課題を解決すること
  • 日本の製造企業(特に中小企業)は深刻な人手不足、IT技術導入の遅れ、技術継承の寸断など、衰退が危惧されている
  • コンサルタントの年収目安は500万~800万※独立でトップの方は3000万以上も
  • 製造業コンサルタントになるには、コンサルファームに就職するか、最初から起業するか
  • おすすめ資格は中小企業診断士
  • さらに大きく稼ぐならネットでの自力集客

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

法人獲得

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