やっとのことで長期契約を締結出来たクライアントから、「プロジェクトに参画しているコンサルタントを変える」と思われていたらどうしますか?
クライアントから、契約解除されそうです(泣)
一体何があったんですか?
このままの状態では、契約解除だけでなく、今後は、そのクライアントから案件をもらえなくなる可能性がありますね。
今回は、契約解除の宣告や示唆があった場合の対処方法を解説していきます。
Table of Contents
コンサルタントを変えるという事を耳にしたら?|対処方法
一番良いのは、契約解除を回避することです。
では実際、契約解除を宣告される前に、どのような対処をしていけばよいでしょうか。
契約解除になる前の対処法
もしも、クライアントから「もう少し頑張って欲しい」など、その延長線上には最悪「契約解除」が待っているという様なコメントをもらった時、一体どうすれば良いでしょうか。
そのような時はまず、以下の様なことに気を付けることをお勧めします。
- クライアントとのやり取りを振り返り、良好なコミュニケーションをとれていたか
- プロジェクト進行中、クライアントから感謝されたことはあったか
- クライアントの要望に対して対応できるか契約する段階で見極めていたか
先方とのコミュニケーションをするたびに、これまでのご自身の行動を振り返ってみてください。
「これは自分の仕事ではないな。」そう思って、着手できるタスクを放置していませんでしたか?
クライアントとのコミュニケーションは常に良好で、「ありがたい存在」と認識されていましたでしょうか?
コンサルティングをしている以上、ビジネスではありますが、TAKE&GIVEで仕事をしていませんか?
最低でもGIVE&TAKE、可能であればGIVE&GIVEが理想です。
コンサルタントからどんどん提案していくのが良いですね!
クライアントの痒いところに手が届く存在になりたいものです。
上記を踏まえたうえで、改善すべき点をクライアントからヒアリングをして、徹底的に行動を見直しましょう。
また、クライアントがコンサルタントに仕事を依頼する目的について、今一度考えてみましょう。
下記の記事もご参考いただければ幸いです。
契約解除となった場合の対処法
一方で、努力もむなしく契約解除を言い渡されたり、コンサルタントを別の人に変えたいと言われてしまった場合はどうしましょう。
まずは、その理由をクライアントにしっかりと確認しましょう。
理由を理解したうえで、改善できることがあれば率直にお伝えし、今後の動きを待ちましょう。
次の「コンサルタントを変更された理由を考える」でさらに詳しく解説しています。
コンサルタント変更の理由を考える
コンサルタントを変えたいと言われたり、契約解除が示唆される場合、必ずその理由があります。
それは、クライアントの予算の問題かもしれませんし、そもそもコンサルタントとしての行動がクライアントの期待通りではなかったという事もあるでしょう。
うまくやってきたつもりでした。
コンサルタントを変更したいといわれた理由を考え、どうすればクライアントとうまく仕事ができるのか、ここから例を出して解説していきます。
参考になれば幸いです。
専門性を活かせていたか
まずは、自分の専門性やバックグラウンドをきちんと活かせるプロジェクトに参画できているかという事が重要です。
クライアントの認識が重要
あなたは何についての専門家であり、どのような課題や問題を解決し、利益をもたらしてくれるのかという事を、クライアントが認識しているかどうかがカギです。
自分の強みをクライアントが理解してくれていますか?
クライアントが頼りたいコンサルになろう
コンサルタントとしての専門性を軸に、それらの情報をきちんと発信することがとても重要です。
最終的に、クライアントから「どうしてもあなたにやって欲しい!」と思ってもらえれば、最高です。
プロジェクトテーマとの相性があっていたか
専門性の問題にもかかわってきますが、初めて取り組むテーマや、少し背伸びをして請け負った案件だと、実際にプロジェクトに着手しないとわからないことも多いです。
できる事、できない事はちゃんと伝えないといけないな。
本当に協力のできるプロジェクトか見極める
クライアントから依頼されたプロジェクトの概要を確認し、参画後にすぐキャッチアップが可能か見極めて、そのプロジェクトと自分の専門性の相性をしっかりと確認すべきです。
キャッチアップとは
参画してからすぐに内容を理解したり、足りないものを勉強して追いつくなど
最初にどこまで何ができるか、明確にすることも大切ですね。
コミュニケーションは適切だったか
クライアントの担当者やプロジェクトメンバーとのやり取りを振り返ってみましょう。
自分が何者なのかクライアントに認知してもらう
あまりクライアント側のメンバーと関わらず、決められた仕事だけ着手していたとすると、クライアント側には、「得体のしれないコンサルタント」という感じに映ってしまう可能性があります。
目の前の仕事だけに没頭してると、コミュニケーション不足になりそうです。
認知された上で的確なコミュニケーションを取る
クライアント企業にしっかり寄り添って、支援をしているところをちゃんと参画メンバーにも理解していただくことが重要です。
そのためには、クライアントのメンバーとの何気ない会話から、プロジェクトの課題や大変さなどをヒアリングし、実務に反映できるよう普段からのコミュニケーションを積極的に取ることをお勧めします。
融通を効かせた仕事をしていたか
「ここまでが自分の仕事」と線引きをきっちりしすぎていないでしょうか?
クライアントからは「なんだか融通が利かないな。」と思われている可能性もありますよ。
そうならないためにも、忙しくてもある程度余裕をもって、他人の手助けをできる状態を保つ事もお勧めです。
ほんの少しの気遣いが必須
クライアントの要望達成と信頼を獲得するためには、ちょっとした気遣いなどのサービス精神と、融通を効かせた行動が非常に有効です。
これはコミュニケーションにも関わってきますが、クライアントから、「柔軟に対応するコンサルタントだ」と思われれば、プロジェクトメンバーのモチベーションも上がり、チームが活性化される可能性が非常に高いです。
クライアントの業績悪化
これはどうしようもないかもしれません。
ですが、そこで手を放すのではなく、クライアントの大変な状況だからこそ、むしろ寄り添って協力できることはするという前向きな姿勢が肝心です。
最後まできっちりサポート差し上げたいです!
そういったコンサルタントの努力と行動を持ってしても、事業撤退をすることになった場合は、これまでのお礼をお伝えし、円満に契約解除を受けましょう。
選ばれるコンサルタントとは
一体、選ばれるコンサルタントはどのような特徴を持っているのでしょうか。
言い換えれば、クライアントに好かれるコンサルタントとはどのような人物なのでしょうか。
代表的な例を挙げて解説します。
Give&Giveの精神がある
持ちつ持たれつ、GIVE&TAKEと良く言われますが、与え続けるコンサルタントの方がクライアントから好かれます。
つまり、GIVE&GIVEです。クライアントへ与え続けてみてください。
すると、クライアントからは「頼れるコンサルタントだ」と認識されるようになり、コミュニケーションもどんどん円滑に取れるようになってくるはずです。
期待値調整がうまい
クライアントは、コンサルタントをプロジェクトに招き入れる場合、「今回の課題解決にふさわしいコンサルタントが来てくれた」と考えます。
しかし、コンサルタントも人間。クライアントの理想があまりに高すぎて、現実的に解決が難しいこともあります。
そこで、期待値調整が必要になってきます。
クライアントから出てくる漠然とした要望や理想を単純に受け止めているだけになると、「本当に達成すべき事」の本音と「高い理想」を掲げた要望にギャップが生じてしまう可能性があります。
例えば以下の様な事を意識、実行することで、期待値調整の材料にできます。
- クライアントのメンバーの話がどんな場面で盛り上がったのか意識する
- クライアントと深いディスカッションをする
- ミーティングの全体的な雰囲気を常に気にする
- 無理のない工数で計画が組まれているか確認する
- コンサルタントから「こういう理解でよろしいですか?」と細かく確認を入れる
- 方向性が決まったらドキュメントに起こして共有する
クライアントの期待値の本質はどこにあるのか、見極めてプロジェクトを進めることがとても重要です。
先方に安心してもらい、頼んで良かったと思って頂きたいですね!
論理的思考力がある
論理的思考力があるということは、クライアントの話を俯瞰的に捉え、体系的に整理して、筋の通ったストーリーをくみ上げることが出来るという事です。
論理的思考力を発揮するには、「聞く力」とそれをまとめ上げて「伝える力」が重要です。
十分に、論理的思考力を発揮できれば、クライアントからの信頼度が増すことは必至です。
プレゼンテーションスキルがある
上記の論理的思考力にも関わってきますが、クライアントとの打ち合わせや、プロジェクトの進め方、提案事項などを説明するときには、プレゼンテーションをすることがあります。
この時に、重要な事ばかりということで、配布した資料や、投影したパワーポイントが文字ばかりになっていたり、長くて理解しづらいプレゼンテーションになってしまっては、聞き手にとって苦痛でしかありません。
自らが初めて聞く立場になって考え、内容が濃いながらも、分かりやすく、簡潔にまとまっている資料を作成することが重要です。
例えば、以下の様な資料が良いとされています。
- シンプルである
- 理論的かつ端的にまとめられている
- 視覚的に見やすい
また、発表の場では、会場の温度感や雰囲気を見ながら、笑顔でプレゼンをするシーンと真剣な顔をしてプレゼンするシーンなど使い分けて、聞き手が退屈しない工夫が必要です。
プレゼン力を見せて、頼られるコンサルを目指したいですね!
専門知識がある
情報システム分野に強い、組織コンサルに自信があるなど、専門性を強みとして打ち出せているかも重要です。
コンサルタントとして、「どの専門家か?」ということをクライアントに明確に伝えることによって、「この問題に関しては、このコンサルタントに聞いてみよう!」と思ってもらいたいですね。
専門性が合っていれば、クライアントの安心感も高まります。
実績がある
ここまで解説してきた事項を踏まえ、これまでの実績を明確に提示できてこそ、「できるコンサルタント」と言えるでしょう。
例えば、以下の様なことがまとめられていると好ましいです。
- 関わってきたプロジェクトについて、どのように問題解決してきたか
- その結果、クライアントはどのように変化したか
- クライアントからの評価はどうだったか
以上の様なことを、新たにコミュニケーションを取るクライアントにきちんと提示できるようにまとめておきましょう。
これまでの実績に自分の考え、理論を付けて説明できるのがベストです!
いったん身を引く
今回は、クライアント側からコンサルタントを変えたいと言われたり、契約解除されてしまいそうな場合を想定して解説してきました。
しかしながら、お互いの相性などを考え、コンサルタント側としても、「このままでは続かない」と感じるシーンが出てくる可能性もあります。
そういった場合には、いったん、プロジェクトから身を引くことも考えてみましょう。
相性が要因と割り切る
クライアントから契約解除を言い渡されてしまった場合、まずはこれまで解説してきた方法を試してみましょう。
さまざまな確認をし、改善する努力を試みて、それでもクライアント側が納得しなかったり、コンサルタントとしても「やはり合わないな」と思えることがあれば、いったん身を引くのも正しい行動です。
無理をすると精神衛生上も良くありません。
潔さが重要
プロジェクトから離れることになっても、最後まで、誠実さは保ちましょう。
「立つ鳥跡を濁さず」
これが、身を引くときに肝心な心構えです。
次回につなげるため、良い学びになったと捉えて次の一歩を踏み出しましょう。
うまくいかなかった事を経て、どれだけ次に活かせるかが重要ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介させていただいた内容は以下の通りです。
- 契約解除になる前と後の対処法の解説
- コンサルタントを変える理由をしっかりと確認する
- 選び続けてもらうコンサルタントになるために必要な事とは
- どうしても難しい場合は潔く、いったん身を引くことも肝心
クライアントとの相性やタイミングも重要ですが、コンサルタントとしてできることを丁寧に、一緒に仕事をするメンバーの気持ちに寄り添って仕事をすることを心がけてみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!