コンサルタントの種類はたくさんありますが、その中でも歯科医院に特化した「歯科医院の経営コンサルタント」という職業をご存じでしょうか?
今、記事を読んでいる人の中には歯科医院での勤務の経験があり「経営コンサルタントに転職したい!」と考えている人もいると思います。
しかし、問題が一つあります。
それは…「いくら調べても必要な資格・スキルや仕事内容が載ってない!」ことです。
これは困りますよね。
そんな人のために、私が歯科の経営コンサルタントになるための必要な資格・スキルをご紹介します!
仕事内容についても解説していますのでじっくりご覧ください!
Table of Contents
歯科の経営コンサルタントとは?
「経営コンサルタント」は聞いたことありますよね?
しかし、「歯科の経営コンサルタント」はあまり聞いたことがないと思います。
歯科の経営コンサルタントとは、歯科医院が抱えている問題・課題を見直し、経営をサポート向上させていく職業で仕事内容は多岐にわたります。
それでは、これから仕事内容についてご紹介しますね。
そして、「コンサルタント」とよく比較されるのが「マーケティング」という言葉があります。
「コンサルタント」と「マーケティング」の違いについて下記の記事で詳しく説明していますので、こちらも合わせてご覧ください。
仕事内容
歯科の経営コンサルタントの仕事内容は、以下の通りです。
仕事内容
- 収益などの数値分析
- 開業の経営サポート
- 集客アップによる業務改善
- 新規開拓
- 院長、スタッフの業務効率
- 医院の問題、課題のヒアリング
- 公的融資に必要な書類作成、申請
など
上記の仕事内容はほんの一部で、クライアントの歯科によって様々です。
例えば、経営者の中にはスタッフとのコミュニケーションが苦手な人もおり、そんな場合は経営者に変わりスタッフとミーティングすることもあります。
ホワイトエッセンスの調べによると、歯科衛生士で新卒で入職した3ヵ月以内の離職率は30%で、歯科衛生士の定着率は低いです。
経営者では言いにくいことも、コンサルタントを介して伝えることで医院の問題を解決することもあります。
また、歯科医院の新規開業に関する資金の相談などに、乗ることもあります。
歯科医院は開場するまでの準備がとても大変なんです。
立地条件や材料購入や内外装工事など決めなけれなならないことがたくさんあり、そういったこともコンサルタントがサポートしていきます。
ポイント
歯科の経営コンサルタントは、医院の経営向上だけでなく医院全体の問題をサポートする重要な役割を持っています。
歯科の経営コンサルタントに必要なスキル・資格とは
歯科の経営コンサルタントに必要なスキル・資格をご紹介します。
ただ、資格に関して言うと必須の資格はありません。
しかし、転職に有利な資格はありますので、そちらも合わせてご紹介していきます。
ではスキルからご紹介しますね。
必要なスキル
歯科の経営コンサルタントに必要なスキルは以下の通りです。
必要なスキル
- コミュニケーション能力がある
- 歯科業界の経験がある
- 営業の経験がある
- PCスキル(excel、word、PowerPoint)がビジネスレベルで使える
- 経営の知識がある
など
歯科の経営コンサルタントは、かなり専門性が高い職業です。
それだけに、「歯科」と「経営」両方のスキルが必要になってくるので、歯科業界での経験があると転職に有利なのです。
では、「未経験者はコンサルタントに転職できないのか?」と言われるとそうではありません。
例えば、営業経験者であればこれまでのトークスキルなどがあるので、コンサルタントに必要なコミュニケーション能力に当てはまります。
面接でこれまで営業でどのような実績があるかを伝えることで、採用に有利に働きます。
ポイント
コンサルタントによっては、入社すると経営コンサルタント・歯科の知識・カウンセリングのノウハウの研修や講習を設けている会社も多いです。
なので、自分のスキルに合った会社に転職するのも重要です。
必要な資格
先ほどもお伝えしたように、歯科の経営コンサルタントに必須の資格はありません。
但し、転職に有利に働く資格と言うものがあり、それは以下の通りです。
必要な資格
- 中小企業診断士
- 社会保険労務士
など
ではそれぞれ説明していきます。
中小企業診断士
中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家で、経営コンサルタントに関する唯一の国家資格です。
そして、日本経済新聞が2016年に「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格(語学検定含む)」を調査したところ、中小企業診断士がトップになりました。
中小企業診断士は、人気の資格の一つです。
それだけに、試験の難易度も高く令和2年度の一次試験合格率は42%で、二次試験合格率は18%と二次試験で合格率が一気に低くなります。
第一次試験 | 第二次試験 | |
受験料 | 13,000円 | 17,200円 |
試験内容 | 筆記 | 筆記、口述 |
受験資格 | なし | 第一次試験の合格者 |
受験会場 | 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇(8か所) | 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡(7か所) |
その他については、一般社団法人 中小企業診断協会のサイトでご覧ください。
社会保険労務士
社会保険労務士は、社労士と省略されることがあります。
労働及び、社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、自然の健全な発達と労働者などの福祉向上に資することも目的とした国家資格です。
ちょっと難しいですが、社会保険と労働関連の法律の専門家が社会保険労務士と言うわけなのです。
社会保険労務士も人気の資格ですが、やはり難易度が高く令和3年度の合格率は7.9%です。
受験料 | 15,000円(別途手数料203円) |
試験内容 | ・選択式(80分) ・択一式(210分) |
受験資格 | 学歴、実務試験、試験合格の3つのうちいずれかに該当する人 |
受験会場 | 北海道、宮城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、香川、福岡、熊本、沖縄 |
受験資格については、社会保険労務士試験オフィシャルサイトに詳しく記載されているのでそちらをご覧ください。
歯科の経営コンサルタント将来性は?
歯科の経営コンサルタントの将来性は、充分かんがえられますが、歯科業界の未来を予測することがカギとなります。
まず、考えてほしいのがあなたが歯医者に行くときってどんな時でしょうか?
実際は、「虫歯になった歯が痛くなった時」ではないかと思います。
以前の子供は虫歯があるのは当たり前で、その治療費で歯科医院が成り立っていたとこもあるかもしれません。
しかし、今は虫歯は減少傾向です。
厚生労働省の統計によると、5歳~9歳の虫歯は平成5年では36.3%あったものが、平成28年になると8.2%までに減少しています。
引用:平成28年歯科疾患実態調査|厚生労働省
10年後にはさらに、減ると予想されます。
歯科の経営コンサルタントとして、「これから歯科をどうシフトチェンジしていくか」未来を見据えた取り組みをしていかなければなりません。
経営者もそれは充分承知しているはずです。
しかし、どうシフトチェンジしたらいいのか分からないのが現状で、これからさらに歯科の経営コンサルタントの需要が高まることが考えられます。
これからは経営の提案だけではなく、10年後20年後の未来も視野に入れた提案も必要になってきます。
まとめ
今回は、歯科の経営コンサルタントについてご紹介しました。
「歯科」と「経営」の両方の知識が必要になってくるので、専門性が高い職業です。
しかし、歯科のサポートすることができるやりがいのある職業なので自分自身の成長・スキルアップを目指すこともできるので、転職を考えている人は頑張ってチャレンジしてください。