コンサルタントとして働いていると、コンサルティング営業は難しいと感じることがよくありますよね。
そうですね。クライアントのニーズを理解したり、信頼関係を構築したり、提案をプレゼンしたり、色々あって大変ですね。
しかし、そんな難しいコンサルティング営業でも成果を上げる方法はあります。この記事では、コンサルタントがコンサルティング営業で成果を上げる方法について解説します。
ぜひ、本記事の方法をマスターし、営業で成果を上げるコンサルタントを目指しましょう。
Table of Contents
コンサルタント必見の営業が難しい理由と成果を上げる方法
では、コンサルタントが営業を難しいと感じるのはなぜでしょうか?
それは、コンサルティング営業に一般的な商品・サービス営業とは異なる難しさがあるからだと思いますよ。
そこで、一般的な営業と異なるコンサルティング営業の難しさとは何かについて解説します。
一般的な営業と異なるコンサルティング営業の難しさとは?
コンサルティング営業とは、顧客の課題やニーズに応じて最適なソリューションを提案し、契約に至るまでのプロセスを経る営業です。したがって、一般的な商品・サービスの営業と比べて以下のような難しさがあるといえます。
コンサルティング営業の難しさ
- 顧客の課題やニーズが明確でない場合が多い
- ソリューションの価値や効果が見えにくい場合が多い
- 信頼関係の構築や提案力に高いレベルが求められる
- 競合他社との差別化が難しい場合が多い
- 営業サイクルが長く、契約までに時間がかかる
- 顧客の意思決定者や関係者が多く、調整が複雑になる
- 価格やROIの証明が難しい場合が多い
これらの難しさに対応するために、コンサルティング営業ではより高いレベルのスキルとマインドセットが要求されます。次は、コンサルティング営業で成果を上げるために必要なスキルとマインドセットについて解説します。
いずれも一般的な商品・サービス営業と共通する部分は多々ありますが、コンサルティング営業ではより高いレベルが要求されるという点に注意が必要です。
コンサルティング営業について、以下の記事も読めば理解はさらに深まると思いますので参考にしてください。
また、スキルとマインドの関係については、以下の動画を見れば理解はさらに深まると思いますので参考にしてください。
営業で成果を上げるために必要なスキル
コンサルティング営業で成果を上げるために特に必要なスキルとしては、以下の3つが考えられます。
特に必要なスキル
- コミュニケーションスキル
- 分析スキル
- プレゼンテーションスキル
では、各スキルについて具体的に見ていきましょう。
スキル①:コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルとは、顧客との関係構築や信頼醸成、ニーズの把握やソリューションの提示など営業におけるあらゆる場面で効果的な意思疎通ができる能力です。
コミュニケーションスキルを高めるには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
コミュニケーションスキルを高める方法
- 顧客の話をよく聞く
- 顧客の感情や立場に寄り添う
- 顧客に分かりやすく伝える
- 顧客にフィードバックを求める
- 顧客の質問や反論に対応する
スキル②:分析スキル
分析スキルとは、顧客の課題・ニーズを正確に把握し、それに対する最適なソリューションを考え出す能力です。分析スキルを高めるには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
顧客の課題・ニーズの分析スキルを高める方法
- 明確に定義する
- 原因や影響を分析する
- 解決策や提案を論理的に構築する
- 解決策や提案の効果、メリットを評価する
スキル③:プレゼンテーションスキル
プレゼンテーションスキルとは、顧客に対してコンサルタント自身の考えや提案を効果的に伝える能力です。プレゼンテーションスキルを高めるには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
プレゼンテーションスキルを高める方法
- プレゼンの目的やメッセージを明確にする
- 顧客の興味や関心を引く
- プレゼンにストーリー性や論理性を持たせる
- ビジュアルや声などの表現方法を工夫する
- 顧客の反応や質問に対応する
営業で成果を上げるために必要なマインドセット
コンサルティング営業で成果を上げるために特に必要なマインドセットとしては、以下の3つが考えられます。
特に必要なマインドセット
- 顧客志向
- 成長志向
- チームワーク
では、各マインドセットについて具体的に見ていきましょう。
マインド①:顧客志向
顧客志向とは、顧客の満足度や利益を最優先に考える姿勢です。顧客志向を持つことで顧客から信頼され、長期的な関係を築くことができます。顧客志向をもつには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
顧客志向をもつ方法
- 顧客の視点に立つ
- 顧客の価値観や目標を尊重する
- 顧客の期待や要望に応える
- 顧客からのフィードバックを受け入れる
- 顧客に感謝や敬意を示す
マインド②:成長志向
成長志向とは、自分自身の能力や知識を向上させることに積極的に取り組む姿勢です。成長志向を持つことで自信やモチベーションを高め、新しいチャレンジや変化に対応できます。
成長志向をもつには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
成長志向をもつ方法
- コンサルティングの目標や計画を立てる
- コンサルティングの学びや経験を求める
- コンサルティングの振り返りや反省をする
- 顧客にフィードバックやアドバイスを求める
- コンサルティングの失敗や困難から学ぶ
マインド③:チームワーク
チームワークとは、自分だけでなく他のメンバーや部署と協力して仕事を進める姿勢です。チームワークを大切にすることでコンサルティングの効率や品質を向上させ、より大きな成果を出すことができます。
チームワークをもつには、以下のような方法を取り入れるといいでしょう。
チームワークを大切にする方法
- コンサルティングの目標や役割を共有する
- 顧客とコミュニケーションをとって情報共有をする
- パートナー、顧客の意思決定者や関係者と協力して顧客をサポートをする
- 顧客との間で意見や提案を出し合う
- コンサルティングの成果を評価し、顧客に感謝を示す
以上、コンサルティング営業で成果を上げるために必要なスキルとマインドセットでした。このように要求されるスキルとマインドセットは、一般的な商品・サービス営業よりも高いレベルであることが分かると思います。
ぜひ、日々の営業活動に取り入れ、より高いレベルを目指しましょう。
コンサルティング営業に役立つツールとリソース
コンサルタントがコンサルティング営業で成果を上げるには、これまでに解説したスキルとマインドセットの習得はもちろん重要ですが、さらに営業に役立つツールとリソースも活用できれば、成功確率はさらに高まります。
それは積極的に活用したいですね。どのようなツールとリソースがありますか?
では、効率的に仕事を進めるためのツール、知識や情報を得るためのリソースを紹介しますね。
コンサルティング営業に役立つツール
おすすめのツールとしては、以下の3つが挙げられます。
おすすめのツール
- CRM(顧客関係管理)システム
- SNS
- Web会議システム
では、各ツールについて具体的に見ていきましょう。
ツール①:CRM(顧客関係管理)システム
顧客の情報や営業活動の履歴を管理するシステムです。CRMを活用することで顧客のニーズや関心を把握しやすくなり、効果的なフォローアップや提案ができます。
また、営業パイプラインや成約率などの指標も見える化できるため、営業戦略の立案や改善にも役立ちます。
具体例
Salesforce、Hub Spot、Zoho CRM、Kintone、eセールスマネージャー、GENIEE SFA/CRMなど
ツール②:SNS
ソーシャルメディアです。SNSを使うことで、顧客や市場の動向をリアルタイムにキャッチしたり、自身のサービスの内容や価値を自由に発信できます。また、顧客とのコミュニケーションや信頼関係の構築にも有効です。
具体例
Facebook、Twitter、LinkedIn、Instagramなど
ツール③:Web会議システム
オンライン会議ツールです。Web会議システムを使うことで遠隔地の顧客とも簡単にコンタクトが取れます。また、画面共有やチャットなどの機能もあるため、プレゼンテーションやデモンストレーションなどもスムーズに行えます。
具体例
Zoom、Teams、Skype、Google Meetなど
コンサルティング営業に役立つリソース
おすすめのリソースとしては、以下の3つが挙げられます。
おすすめのリソース
- 業界レポート
- セールストレーニング
- メンター
では、各リソースについて具体的に見ていきましょう。
リソース①:業界レポート
自社が提供するサービスやソリューションに関連する業界の動向や分析をまとめたレポートです。業界レポートを読むことで顧客の課題やニーズに対する最新の解決策やベストプラクティスを知ることができます。
また、自社の強みや差別化要素を明確にできます。具体例としては、GartnerやForresterなどの調査会社が発行するレポートです。
リソース②:セールストレーニング
営業スキルやマインドセットを向上させるためのトレーニングです。セールストレーニングを受けることでコミュニケーション力や交渉力などの基本的な営業スキルを磨くことができます。
また、自己管理や目標設定などのマインドセットも強化できます。具体例としては、SPIN Sellingです。
リソース③:メンター
自分より経験豊富なコンサルタントや営業マネージャーなどの人物です。メンターからアドバイスやフィードバックをもらうことで自身の営業スタイルや成果に対する客観的な評価を得ることができます。
また、メンターから成功事例や失敗事例などの実践的な知見を学ぶこともできます。メンターは自社内や外部のコミュニティなどで探しましょう。
以上が、コンサルティング営業に役立つツールとリソースです。コンサルティング営業でより成果を上げるためにも積極的に活用しましょう。
コンサルティング営業の成功事例
ここでは、コンサルティング営業の成功事例として、ITコンサルタントと経営コンサルタントの2つのケースを紹介します。
これらのケースでは、コンサルタントが顧客のビジネス課題を解決するために高いスキルとマインドセットを発揮し、効果的な営業活動を行ったことがわかります。
コンサルティング営業においては、顧客のニーズや状況に応じて最適なソリューションを提供することが重要です。また、顧客との信頼関係やコミュニケーションも営業成果に大きく影響します。
それでは、各事例について行われた営業活動、発揮された主なスキルとマインドセットを見ていきましょう。
ケース①:ITコンサルタントが大手企業のDXを支援
ITコンサルタントのAさんは、大手企業のDXを支援するプロジェクトに参画しました。そこで、Aさんは顧客のビジネス課題を深く理解したうえで最適なソリューションを提案するために、以下のような営業活動を行いました。
その結果、顧客はDXのプロジェクトを承認し、Aさんの会社と契約を締結したということです。
Aさんが行った営業活動
- 顧客の現状や目標、課題をヒアリングし、分析レポートを作成
- 顧客に対して、DXのメリットや必要なアクションプランをプレゼンテーション
- 顧客との信頼関係を築くために定期的にコミュニケーションを取り、フィードバックやニーズを聞き出す
- 顧客の意思決定者や関係者と協力してプロジェクトの進ちょくや成果を共有する
Aさんが上記の営業活動で発揮した主なスキルは、コミュニケーションスキルであることが分かります。ステップ1でのヒアリングはもちろん、ステップ3や4でも発揮されていますね。
また、マインドセットについては顧客志向、成長志向、チームワークの3つ全てが発揮されていますが、なかでも重要度が高いのが顧客志向でしょう。ステップ1~4の全てに関わっており、その重要性が伺えます。
ケース②:経営コンサルタントが中小企業の業績改善を支援
経営コンサルタントのBさんは、中小企業の業績改善を支援するプロジェクトに参画しました。
そこで、Bさんは顧客のビジネス課題を深く理解したうえで最適なソリューションを提案するために、以下のような営業活動を行いました。
その結果、顧客は業績改善のプロジェクトを承認し、Bさんの会社と契約を締結したということです。
Bさんが行った営業活動
- 顧客の経営状況や競合分析、市場動向などを調査する
- 顧客に対して業績改善のために必要な戦略や施策を提案する
- 顧客に対して提案内容の効果や実現可能性を数値、事例で示す
- 顧客に対して提案内容の実行に必要なリソースやコスト、リスクなどを説明する
- 顧客と一緒に提案内容の実行計画や目標設定、評価方法などを策定する
Bさんが上記の営業活動で発揮した主なスキルは、分析スキルであることが分かります。ステップ1では調査、ステップ3と4では提案内容の分析でスキルを発揮しています。
一方、マインドセットについては、事例①と同様にすべてのステップで顧客志向が主に発揮されています。
以上の事例①および②から確実にいえることは、コンサルティング営業において顧客志向はマインドセットとして常に必要であるということです。したがって、コンサルティング営業をするときは、常に顧客志向を意識しましょう。
まとめ
この記事では、コンサルタント必見のコンサルティング営業が難しい理由と成果を上げる方法について、以下のことを解説しました。
- コンサルティング営業には一般的な営業と異なる難しさがある
- 特に必要なスキルは、コミュニケーションスキル、分析スキル、プレゼンテーションスキルである
- 特に必要なマインドセットは、顧客志向、成長志向、チームワークである
- コンサルティング営業に役立つツールとリソースを積極的に活用する
- 成功事例で発揮されたスキルとマインドセットを分析
ぜひ、本記事で紹介したスキルやマインドセットを磨き、成果を上げるコンサルタントを目指しましょう。最後まで読んで頂きありがとうございました。