サービス業に従事・経営しているが、「売上・利益が上がらない」「人材が定着しない」「良い人材が集まらない」などと悩んだことはありませんか?
サービス業は需要が高っていると同時に、競争の激化や人手不足といった問題が発生しています。
そうは言っても、自社の売上・利益を上げ、人材の確保・定着もしなければなりません。
この記事では、サービス業が抱える課題と解決する手立てをお伝えします。
是非ご覧ください。
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従業員の労働条件や環境が問題
サービス業において必要不可欠なのが、現場でサービスを提供する「人」です。一方で、サービスを提供する「人」というのは、非正規雇用であることが多いです。
そのため、リストラの可能性もある中で、低賃金で重労働を強いられています。それでは、良い人材の確保・定着にはつながる訳がありません。
サービスを提供する「人」の質が悪ければ、不満を抱えたままとなり二度とサービスを受けることはないでしょう。
それどころか、知人・友人やレビューとして口コミが広まり、お客様の減少に繋がります。
従業員の待遇を見直すべき理由
従業員の待遇を上げたからと言って、人件費が増えるだけで厳しくなるだけだろうと思う方もいることでしょう。
20世紀後半にアメリカ政府主導で5年間にわたる大規模マーケティング調査が行われました。
その調査結果のデータを基に、分析が行われ、消費者意識に関する法則を発見しました。
この法則は、「グッドマンの法則」と名付けられており、第一から第三法則まで存在し、現代にも参考になる内容となっています。
グッドマンの第一法則とは
第一の法則は、不満を企業に申し立てる顧客のうち、対応に満足した顧客の商品・サービスのリピート率は申し立てなかった顧客に比べて高くなるという法則です。
苦情を申し立てたお客様の苦情を満足いく形で解決することで、リピーターになりやすいということです。
苦情を迅速に解決・納得いただけたお客様は、82%がリピーターとなっています。これは、100ドル以上の高額商品・サービスを受けた場合のデータです。
一方で、苦情対応後に不満が残ったままであったり、苦情を訴えないお客様のリピート率は1/4以下となっています。
ここで注意したいことは、不満を持ったお客様が実際に申し立てを行った割合は4%に過ぎず、良い商品・サービスを提供することが重要になります。
商品などが良くとも、対応する「人」が悪ければ、リピーターは増えないことでしょう。
グッドマンの第二法則 とは
第二の法則は、不満のある体験は 満足した体験の二倍、不満を感じた口コミを生むため、悪い評判が拡散しやすいというものです。
不満を感じた口コミのほうが、満足感のある口コミよりも広まりやすいということです。皆さんが商品購入を考える際も、良い口コミより悪い口コミのほうが目に入ってしまうことがあると思います。
調査結果は、苦情処理に不満を抱いた顧客は、その不満を 9-10人の家族、知人、友人に話すのに対して、解決に満足した顧客は、その満足さを 4-5人にしか話さないという結果でした。
現代では、TwitterやInstagramといったSNSが普及しており、更に広まりやすくなっていると言えます。
先ほどの第一法則と合わせると、急激なスピードでお客様が離れて行ってしまうということが分かります。下図の通り、たった一人の口コミがかなり拡散されています。
グッドマンの第三法則とは
第三の法則は、企業が顧客の求める適切な情報提供をすることで、顧客との信頼関係が構築され好意的な口コミが普及し、商品購入そして市場の拡大に貢献するというものです。
これは、「本を紹介するポップ」「食材のレシピ」といった、その商品を購入するであろうお客様が求める情報を提供することで、顧客満足度が高まります。
求める情報というのは、ポジティブな情報とネガティブな情報のどちらも差しています。必要な情報を見つけやすく、実践しやすいのは現場でサービスを提供する「人」です。
良い人材が集まらなければ、お客様の求めるサービスを提供するどころか、何を求めているのかすら把握できません。
ではどうすればよいのか
サービス業として、従業員の待遇を向上させるべきということは分かりました。
自社の問題が分かっていれば、それを解決するよう取り組めばよいのですが、問題が分からないということも多々あります。
そういった場合、コンサルティング会社に相談するという選択肢があります。
いまいちピンとこない方もいらっしゃると思いますので、コンサルティング会社が解決に向けて実施してくれることを簡単に紹介します。
従業員向け研修
従業員の待遇というのは、給与だけではありません。
上司との関係や自分自身の成長などの人に係る部分も重要です。そこで、コンサルティング会社が研修という形で改善を図ります。
上司に対しては、部下のマネジメント研修と言った部下の指導や接し方の研修、スタッフに対しては、コミュニケーションや接客のスキルアップ研修などを実施します。
また、各種マーケティングについてや原価管理といった担当者レベルを上げる研修も実施します。
現地調査
現地調査では、実際にお店に出向き、接客対応やお店の雰囲気などの店舗評価を実施します。
そこで、店舗の問題点とその優先度・重要度を提示し、解決へと繋げることが可能です。
ここで重要なのが、問題点を解決するだけではなく、何故そのような問題点が発生してしまったかを探し出すことです。
例えば、「お店に清潔感がない」という問題があったとして、対応策を「清掃を実施する」で終わるのではなく、何故清掃が実施できていないのかに着目してください。
仮に根本原因が従業員のモチベーション不足であれば、いくら実施するよう指示を出しても、再発することは確実です。
経営調査
経営調査では、経営を診断し、今後の戦略・計画を策定する支援を実施します。
売上や店舗・商品・仕入れ先といった様々な視点から分析を行い、経営実態・経営課題を洗い出します。
現状を分析したうえで、重要課題の設定から改善計画の作成等を行います。
コンサルティングを依頼する意味
コンサルティングは、「黒字化」のみならず、「成長戦略」「経営の安定化」を見据えた上で経営改善を図っていくことがメリットです。
コストカット等で、黒字化を図ったとしても、
コストカット等で、黒字化を図ったとしても、一時的な改善に留まることが多く、実質的な改善に繋がりません。
そういった意味でも、徹底的な現状分析を行ってくれるコンサルティングを通して、社長から全従業員までが課題を認識し行動できる環境となることが望ましいです。
まとめ
サービス業にとって、人材の確保・定着はとても重要な部分です。
人材には、売上・利益のためにもより良い労働条件・環境を提供するべきです。コンサルティング会社などを利用し、自社の課題を探り改善へと繋げることが重要です。
お客様の一番近くに立つ「人」は、企業イメージそのものです。従業員を大切にし、自社の売上・利益を上げていきましょう。