この記事をみてくださった皆様は、コンサルタントを農業にも?と不思議に思うでしょうか。それとも、農業をコンサルティングするってなに?と興味をもたれているのでしょうか?
どちらにせよ、農業ときくと大変な仕事でそれぞれの土地や気候の問題があるのだから、外部からコンサルティングすることが難しそうと感じるのではないでしょうか。
しかし農業におけるコンサルも他のコンサル同様、それぞれの悩みを課題解決することに一役かっているといえます。それは、通常の経営コンサルと同様な働きだけではなく、ITコンサルやそのほかの手法を使って、課題解決が行われているのです。
農業コンサルタント?業務のイメージがあまりわかないですね。
この記事では農業におけるコンサルについて詳しく説明していきます。
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農業コンサルタントって何者?
おおまかにいえば、農家や農業法人の生産をビジネスとして発展させるアドバイスを行うのが農業コンサルタントの仕事です。農家や農業法人の生産のプロに、ビジネスのプロのコンサルタントが対峙することになります。
生産のプロである農家側からしてみたら、現場をしらない人があれやこれやと口をだしてきても困惑してしまう…という流れがよくあるのでしょうか。合わせて高い報酬に見合うほどの成果ではなかった、などのプロの仕事を残せなかったコンサルタントがいれば、ネガティブな印象となることもうなずけます。
また基本的な技術などは無料で教えてもらうことが日本の農業では当たり前であり、ノウハウにお金を払うという文化ではなかったのですね。では、『これからは』どうなっていき、どうなるべきなのでしょうか。
日本の農業をとりまく現状
現在、農業に関わる整備を行うことは急務といえます。
なぜなら、現在日本の食料自給率は37%と低下の一途をたどっているからです。国としてもこの現状に危機感を示しており、2025年までに自給率を37%から45%まで上げようと目標を掲げています。しかし、この目標は達成されず先延ばしされているのが、現状です。
2018(基準年度) | 2030(目標年度) | |
カロリーベース 総合食料自給率 | 37% | 45% |
生産額ベース 総合食料自給率 | 66% | 75% |
自給率が上がらない理由のひとつとして、農家の担い手の減少が挙げられます。いわゆる専業農家の従事者はこの30年ほどで半分以下に激減してしまいました。また、担い手の平均年齢は70歳前後となり、このままでは担い手減少に歯止めがかかりません。
担い手不足に伴い耕作放棄地も増えており、そもそもの農業自体が衰退しています。そのため、政府はこれらの農地の集約化や機械化を促す働きかけを行ったり、高単価作物への転換など、農家の発展の支援を目指しています。
儲かる農業をつくるためににコンサルタントが必要
では、衰退していく農業にいま何が必要なのでしょうか。
- 人材確保、育成
- 経営サポート
- 6次産業化支援
前述した通り、農業の担い手不足は深刻です。農家や農業法人での働き手の確保や育成は急務となります。これから農業を始める人材の育成もおろそかにはできませんので、人材を手厚く育成していくプロが必要です。
また、経営全体を見渡せるプロも必要ですよね。経営プランを作成し、それにそったサポートをするプロや、新しい技術を導入できる新しい目も必要です。安定的な経営のみならず、発展拡大ができるコンサルタントがいるといいでしょう。
そして、日本の農業でいま注目されている6次産業化支援も大きなビジネスチャンスといえます。6次産業とは、政府も施策として推し進めており、下記の意味です。
農林漁業の6次産業化とは、1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、農山漁村の豊かな地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取組です。これにより農山漁村の所得の向上や雇用の確保を目指しています。
引用元:農林水産省HP
つまり、 1次産業者の生産者が、 2次産業の製造加工と 3次産業の小売業を行うということです。
でもなぜ6次というのでしょうか?
1次×2次×3次 =6次なんだそうです!
掛け算で新しい価値が作られるということですね!
農業コンサルの具体的な仕事内容
では、この厳しい日本農業の現状の中で、コンサルの仕事とはどのようなものなのでしょうか。勘と経験の農業を脱し、新しい農業を展開していくための働きかけとして、コンサル業を具体的に紹介します。
人材確保、育成
もともと家族経営が多かった農業。家族以外を雇用するパターンも増えてきている近年は、能力の高い人材の確保・育成が必須となっています。
また農業の労働は自然条件上の理由から、労働時間や休日、休憩時間などの規定が適用除外になっています。そういった環境もあり、他産業で進んでいる働き方改革のような取り組みも一歩遅れてしまっているのが現状です。
以上のことから、人材・人事コンサルタントの経験がある場合は、その経験が生かされる場といえるでしょう。
経営の面からサポートする
経営のサポートと言っても、その業務はさまざまです。法人の資金調達・販路開拓の助言など、経営プラン策定のサポートを行ったり、新技術導入サポートなどがあります。
農業の新技術導入は、まだまだ過渡期の状態でありコンサルとしてサポートする現場は未知の状態です。スマート農業、農業のICT化などといわれており、例えば一般の人でも気軽に活用することができるようになった人工衛星データをつかっての農業コンサルも進んでいます。
尚、マーケティング(経営)とコンサルタントの違いについては、下記ページも参考にしてみてください。違いをおさえ、コンサルとして適切な戦略をたてるために役立つと思います。
6次産業化で包括してサポートする
6次産業とは、生産、加工、販売などをすべて行うということを説明しました。たとえば野菜農家さんが収穫した野菜をジュースにして販売するなども、6次産業といえます。
ですが最近では加工販売にとどまらず、農家レストランへの提供、収穫体験、農家民宿など、小売業にとどまらず、様々な分野に広がっています。したがって、コンサルとしてサポートするニーズも広がっています。
農業コンサルで稼ぐには?
まずは、あたりまえですがコンサルタントさせてもらえる農家や農業法人とのつながりづくりが必要となります。そのあしがけとして、資格取得もひとつのみちです。各資格団体を通じての相談会やセミナー実施などを通して、顧客獲得を目指す道があります。
資格取得
資格を持っていれば、コンサルタントとしてやっていけるという保証はありませんが、持っていると有利といえます。農業コンサルタントに特化した資格は多くはありませんが存在します。
「農業経営アドバイザー」
日本政策金融公庫が認定した資格です。資格取得によって、農業経営のエキスパートであることを公庫から認定されることになります。
受験資格は、金融機関職員や農協関係・団体職員であるか、または公認会計士、税理士、中小企業診断士などの有資格者が必要です。資格取得には、研修と試験で計5日間有し、最終日の試験に合格が必須です。
合格者のうち、4割が金融機関などの職員、2割が有資格者といわれています。公認会計士や税理士の方なら、例えば農協での税務相談会などが実施しやすくなり、顧客獲得のチャンスとなります。
「食の6次産業化プロデューサー」
一般社団法人食農共創プロデューサーズが認定を行う資格です。愛称として「食Pro.」といわれています。食Pro.とは下記説明となっています。
「農林水産物を高付加価値化する事業の企画に携わり、市場開拓を先導するとともに、参画する主体間の利害関係を調整し、適正な付加価値配分を行ことができ、異業種横断でプロジェクトを組成・管理し、実績を上げることができる人材」
引用元:一般社団法人食農共創プロデューサーズHP
農業経営アドバイザーとは違い、受験資格は特になく、6次産業にて活躍したい人すべてが対象です。レベル認定審査で資格取得することができます。1〜6まであり、レベル4以上がプロのコンサルタントとして活躍できる目安のようです。
農業コンサルタントとして、業界を知るために認定を受けるのもひとつの道かもしれませんね。
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まとめ
以上、農業コンサルタントは日本の農業、または日本を支える真っ当なお仕事だということがわかりました。農家を経営面で支えるというほかにも、ITなど戦端技術導入や、6次産業化への新しい価値創造に、大きな希望と将来性を感じます。
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